コート
レディスウェア「コート」（福屋千春）は25年秋冬、すっきりとしたシルエットを軸に、存在感のあるテキスタイルでコントラストを利かせた。
着眼点は、作り込み過ぎない本質的な美しさ。
ピークトラペルのジャケットをベースにしたロングコートは、ハリのあるツイルを使って、潔く伸びる裾のラインを出す。その中に合わせるのは、幅広の襟が付いたジップアップのプルオーバー。ミニマルな直線のディテールをアクセントにして、クラシックな品格と現代的なアクティブさを融合させている。
ビンテージのボマージャケットからイメージしたブルゾンも、シームを削ぎ落とし、量感のあるシルエットを強調しながらスマートに見せる。同じパターンで作る縮れ毛のフェイクファーを使ったブルゾンは、女性らしい華やかさが際立った。
ワーク仕立てのパンツを合わせるスタイリングも、今シーズンらしい特徴の一つ。股上を深く取って、ストレートラインをきれいに出したパターン。シンプルさを魅力に、肩の力が抜けたエレガンスを感じさせている。
