仕事で京都を訪れた。宿泊したのはエースホテル京都。昨夏、コロナ下で静かにオープンした。エースホテルは米国ニューヨークに本社を置くホテルチェーン。99年にシアトルで設立され、クリエイティブクラスに訴求するホテルとして米国のほかロンドンでも展開している。
気取らず洗練されたインテリア、カルチャーを感じさせる空間、アーティストやクリエイターも泊まりやすい雰囲気、宿泊客以外にもオープンな空間を提供している。宿泊以外の付加価値を提供したロビーはファッションとの親和性も高く、ニューヨークではファッションウィーク期間中、様々なイベントが開催された。
日本初の京都でも、その雰囲気は踏襲されている。ホテルと同居する空間には「メゾン・キツネ」や「1LDK」「ビームスジャパン」などが出店している。苔玉を揃えたボタニカルショップもあり、京都のファッション中心地の四条河原町から少し離れたエリアに新しい空間を生み出している。
部屋に入ると、机の上には宿泊客への手書きメッセージ。窓際にはレコード盤とターンテーブルが置かれ、レコードジャケットにはおすすめの曲が記してある。そんなアナログでさりげない心遣いがうれしい。クリエイティブを軸にすることで、新しい空間とサービスを提供できる。その可能性を再認識した。
