「アーチ&ライン」、子供サイズと大人サイズの受注額が半々に 「大人も着たくなる服」の追求実る

2023/10/02 10:59 更新


 ファミリーブランド「アーチ&ライン」は、子供サイズ(80~145センチ)と大人サイズ(145~175センチ)の受注額が半々になった。これまでは子供服の売り上げが大きかったが、専門店側の狙いや客側のニーズもあり、名実ともに「子供と大人が一緒にファッションを楽しめるブランド」になっている。

 昨年、百貨店の子供服フロアに出店していた直営店を閉め、卸に絞ったことで、子供服ブランドという見られ方が薄まったことも背景にある。

 地方の子供服専門店が客層拡大を目的にファミリー向けに品揃えを広げたり、「子供が成長して着るものがないため、大きいサイズが欲しい」という要望の高まりから大人サイズの発注を増やしたりしている。客側も、親子で服を共有するような友達感覚の親子関係の定着や、服を共有することによる出費の抑制が、今の経済状況にマッチしていると見る。12年のブランドスタート時から、「大人も着たくなる服」としてデザイン性を追求していたことも、この需要に合っている。子供サイズを仕入れていた店も、少しずつ大人サイズの扱いを始め、売り上げ実績がついてきたことで仕入れ額を増やすケースもある。

 物作りでは、環境配慮素材を増やしており、24年春夏物は約7割に達する。今回は初めてリネンとヘンプを採用した。ヘンプ・コットンのTシャツとハーフパンツは、ライトブルーなど鮮やかな色で、セットアップとしても着られる。

24年春夏物で環境配慮素材の使用は約7割に達した
24年春夏物で初めてヘンプを採用した

 Tシャツは子供サイズ7800円、大人サイズ9800円。継続してオーガニックコットンのガス焼き加工Tシャツや、リサイクルコットン混のデニムパンツ、再生ポリエステルのバッグ、リサイクルナイロンに撥水(はっすい)とUV(紫外線)防止加工をしたキャップなどを揃える。



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