スタイルズのドレスを主力としたブランド「アローブ」は24年秋冬、雪の結晶をモチーフにする。ブランドが得意とする繊細な刺繍やプリントで表現した。
種類の異なる様々な結晶をぼんやりとかすませながら描いた、幻想的なグラフィック。もやに浮かび上がる雪をイメージし、奥行きの出るドットのジャカードにプリントして、オリジナルの生地を作った。この生地を使ったドレス(税込み6万3800円)が今シーズンを象徴する。胸元に華やかなリボン飾りと、カットアウトですっきりさせたものの、対極の2タイプがある。色は、昼を思わせるアイスブルーと夜を思わせるネイビーの2色。
ポコポコとした凹凸感のある生地の隙間に、小花柄を立体的に刺繍したドレスは、牡丹(ぼたん)雪をイメージした。すべて六角形で構成される雪の結晶に合わせて、刺繍も六角形に配置した。
ブランドらしい職人技が光るのは、黒地に繊細な結晶の刺繍を散りばめた生地のアイテムだ。きらめきとその中にある温かさを、レーヨンと2種類のラメ糸を組み合わせて表現している。同じ柄でオーガンディのドレスと、「スーパー120」のウールメルトンのコートがある。
暖冬対策としては、新たにアウターとしても使える前開きのドレスを増やす。あくまでもベースはドレスで、「コートとしても着られる」と訴求する。主にきものや振袖に使われる金駒刺繍で、大きく襟に結晶をあしらったシャツドレス、フリンジが揺れるジャカードのノーカラードレスなどのラインナップ。ノースリーブで、ジレとしても着用できるものも揃える。