セレクトショップなどを運営するオールインヒアー(新潟市、水野努代表)のオリジナルブランド「デッサン・ド・モード」は24年春夏、日本の職人の手仕事による素材を使った、大人のための上質な服を揃える。特殊な植物染めの技術を持つ職人と協業した新ラインも立ち上げる。
オールインヒアーのセレクトショップでバイヤーを務めてきた水野代表がデザイナーを務める。国内産地の技術と世界中のブランドに触れてきた水野代表の視点を合わせた、高品質でデザイン性が高い商品が魅力だ。
24年春夏は、新潟県内で植物染めの工房を営む染色家と協業した新ライン「ボア・エ・フォレ」をスタートする。ライン名は〝林と森〟という意味で、工房がある美しい森の姿をイメージした。
このラインで使うのは、リネン・シルクの生地で仕立てた製品の上に、本物の草や花を置いて押し付け、煮込んで熱を加えるなど特殊な工程を踏み、草花の姿をそのまま転写するという技術。プリントでは出せない、淡くにじんだような色合いが特徴だ。カラーレスのジャケット(9万円)、ゆったりとしたパンツ(6万6000円)、Tシャツ(3万3000円)などがある。
北陸のシルク主力の機屋の、経糸はシルク100%、緯糸はシルク・ラメ糸の生地で作ったワンピース(3万6000円)とプルオーバー(2万円)は、ぎらつきすぎない光沢で上品な印象。風合いの珍しさが受け、大手セレクトショップから複数の引き合いがあったという。