ファクトリー 20年春夏から新ブランド「ノマット」

2019/11/13 06:26 更新


 製造小売業のファクトリー(栃木県足利市)は20年春夏から、新ブランド「ノマット」を販売する。素材から自社生産するオリジナルブランド「ファクトリー」が軌道に乗ってきたため、モードでコンセプチュアルな服作りに挑戦する。世界のクリエイター、アーティストと組み、服の力を引き出すスタイリングやルックなど表現力を重視する。

 ブランドのコンセプトは、全ての生活道具を持って移動する遊牧民の生活の中の服。「ありそうでなかったもの」を目指すという。クリエイティブディレクターは野村仁美。同社のパリのアトリエに勤務し、パリ発のブランドとなる。

 20年春夏は「マクベス」の一節「きれいは汚い、汚いはきれい」がテーマ。白いシャツドレスは遊牧民の衣装をモチーフにした。70~80年代風の味を出すため付属はアンティーク市で購入、洗い加工している。ファクトリーの糸からこだわる生産基盤を活用し、シャツドレスで国内卸価格は4万円。

 同社がこのブランドで新しく挑むのが、ブランドイメージの発信といったマーケティングだ。春夏のモデルスタイリング撮影では写真家のセシル・ボルトレッティさんと組み、1枚の画像から感じるイメージ、空気にこだわった。ブランドタグやネームは、ブックアーティストの太田康友さんとの協業だ。「6年前からコンセプトや表現力を立たせたデザインの服を構想していた。服を構成するすべての物事で創作性を込めたい」と野村ディレクター。将来的には写真や器までコレクションとして製作していく考え。

コンセプト、デザイン、表現力にチャレンジする


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