H&Mは「トーガ」と協業した「トーガ・アーカイブス×エイチ・アンド・エム」を9月2日から販売している。服はトーガの過去のヒット商品を現代的にアレンジした。カットアウトで部分的に肌を出したり、アシンメトリーや異素材と切り替えたりして個性を打ち出す。
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ポイントとなる服の切り込みや穴は「破壊的なイメージではなく、出てくる肌を自分でコントロールし、どう表現するか」(トーガの古田泰子氏)との考えにもとづく。
自分の意思で肌を露出することをデザインで表現し、「ジェンダーレスの前に自分らしくいられるかどうか。好きな服を着て、好きな場所に出かける。そういう社会を目指していきたい」(同)との思いを伝える。
レディスでは肩にスリットを入れたセーター(税込み9900円)や穴をあけたプリーツスカート(9999円)などが注目アイテムだ。オーバーサイズのグレーのブレザー(1万6999円)は、胸ポケットにビーズを散りばめた。
メンズのトレンチコート(2万4999円)は一見ベーシックなデザインだが、後ろ身頃の一部分をカットアウトし、スカーフプリントをのぞかせる。「あるべきところが切り取られたときに違う視点をもたらす」という意図。同じスカーフプリントのシャツとパンツ(ともに9999円)もある。
トーガの哲学を反映しつつ、素材にはキュプラやリサイクルポリエステルなどサステイナブル(持続可能)なものを使い、環境に優しい循環型ファッションを目指すH&Mのメッセージも込めた。
アイテムはアクセサリーを含めて55種類、1299~2万9999円。渋谷や京都など国内16、中国や米国など9カ国27店、公式オンラインストアで販売。