《めてみみ》商品と客をつなぐ

2020/10/23 06:24 更新


 百貨店販路を中心に共同出店を目指す動きが目立つ。1社1ブランドだけでは通年MDが組めないことや採算が合わない課題を共同出店で解消するものだ。背景の一つに、大手アパレルなどの退店、ブランド休止によって生まれた空床がある。

 想定以上の空床への対応に苦慮している百貨店は多い。新規導入のほか、既存ブランドの移設・拡大やイベントスペース活用などで「何とか、めどをつけた」ところがほとんど。共同出店の売り場コンセプトや立地、売り場面積、取引条件など、互いの思惑が合致するなら出店が広がるかもしれない。

 こんな空床対応もある。「受け皿として余地があるから自主でやってみる」とある地方百貨店。退店した大手アパレルのブランドを返品条件付き買い取りで、当該企業の社員を雇用して11月から自主販売する。ブランド(商品)として、一定の売り上げが見込めると考えているため。顧客を持つ販売員を失いたくないことも理由だ。

 「顔なじみの販売員が館の中にいる」意味は大きいから、自社雇用以外にも販売代行業者に退店ブランドの社員を紹介した。共同出店に取り組むメーカーの役員も「販売員のファンをどれだけ増やせるかに取り組みたい」と語っている。ブランド・商品と客をつなぐ重要な役割を担っているのが、販売員ということではないか。


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