《めてみみ》例の名刺交換

2026/06/01 06:24 更新NEW!


 「あの、すいません…」取材で訪れた見本市会場の近くで会社勤めらしき若者に声をかけられた。困っていそうな様子が気になって足を止めると、「新人研修で名刺交換をお願いしていまして」と続く。例のやつだと思いながら「急いでいるので、ごめんなさい」とやりすごした。

 駅前や街中で経験した方も多いだろう。新人研修なのか、営業か。24年4月のアエラデジタルにこうした若者の正体を追った記事があるが、結果は投資用不動産の営業だった。同情心で名刺交換した結果、勤務先にしつこく不動産営業の電話がかかってきたという体験者の声も紹介されている。見本市会場の前で声をかけてきた若者が不動産営業かは分からないが、あいさつ練習ではなさそうだ。

 通信手段が固定電話から個人のスマートフォンに変わり、プライバシーの意識もあって知らない番号からの電話には出ないという人も多い。こうした営業手法に効果があるのか疑問だし、人手不足が進む中、路上営業を好んでやる若者もいなくなるだろう。

 過去にはアポなしで家をまわる強引な訪問販売が社会問題となったこともあったが、今ではほぼ姿を消した。一方、地方のカメラ店から〝攻めの営業〟で全国区の商いになったジャパネットたかたのような例もある。自社の商品やサービスの良さをどうやって広めるか、知恵の出しどころだ。



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