韓国「サージェリー」25年春夏 傷や傷痕をキャッチーに表現

2024/11/19 11:30 更新


 韓国のメンズ・ウィメンズブランド「サージェリー」は25年春夏、パッチワークやステッチ、スラッシュになるジップ使いで、傷や傷痕を表現したディテールのアイテムが特徴だ。「人生のプロセスと重ね合わせた」というブランドらしい皮肉を織り交ぜたデザインがキャッチーで面白い。

 ベースはリメイク、カスタム、パンク、テックなどの要素を取り入れたストリートウェア。今シーズンはデニムジャケット、レザージャケット、Tシャツなど、スタンダードアイテムにひと手間加えたものが揃う。

 傷に見立てて、ショルダーラインから胸のあたりに向かって長いジップをあしらったレザージャケット。Tシャツを横向きにつなぎ合わせて、元のTシャツの襟元と袖の両方から手を通せるようにしたトップ。付いた傷、それを修復しようとした痕などを、デザインとして昇華している。

傷に見立てたジップ使いが特徴のジャケットは開けるとスラッシュのようになる
2枚のTシャツを〝縫合〟したトップ。七分丈とノースリーブの両方で着られるツーウェー

 象徴的なのは、受注生産でオーダーを受け付ける一点物のデニムジャケットとデニムで作ったMA-1だ。濃淡の異なるデニム生地をパッチワークし、ダメージ加工や縫合したようなステッチを重ねて、ハンドメイド感のある仕上がりにした。傷を完璧に直す、隠すのではなく、とりあえず絆創膏(ばんそうこう)を貼って傷も引っ提げて歩んでいく。そんな生き方を感じさせた。

一点物のデニムのMA-1。パッチワークやダメージ加工で〝傷だらけ〟

 ブランドは19年にCEO(最高経営責任者)兼デザイナーのキム・ソジュンさんがスタート。日本へは24年春夏に進出し、ゾゾタウンなどで販売している。



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