ワコールのインナーブランド「ユエ」は舟山瑛美が手掛ける「フェティコ」と組み、インナーとアウターを製作した。デザイナーブランドとの協業は初めて。主販路の百貨店に加えて、新たにセレクトショップで販売し、主要顧客層である30、40代女性との接点を強化する。
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フェティコは女性の体の美しさを強調するスタイルを着想源に、相反する要素を重ね合わせながら、ユニークで新しい女性の姿をデザインしてきた。造形美を引き出すアイテムとしてインナーの可能性にも注目しており、かねてからハイファッションと親和性が高いと考えていたユエと思いが一致した。互いに日本での物作りを大切にするなどブランドの根底にある価値観にも共鳴し合った。
商品は5型を揃える。触感、フィット性、気品を軸に心地よさを追求するユエのベーシックなスタイルに、フェティコのエッジと品の良さを合わせた。インナーはベースの柔らかなチュールとマットサテンのパイピングがセンシュアルな雰囲気を醸し出す。アウターに響かないよう配慮しながらも、華やかさを失わない洗練されたデザインで「服から見えても美しく、見せることでファッション性が高まる。着る人に高揚感をもたらす」(舟山)インナーを目指した。
左右のカップが合わさる前中心の圧迫感を軽減するL字ワイヤとウレタンカップを採用した4分の3カップのブラジャー(税込み2万9000円から、サイズC65~E75)、X形状に大胆に切り替えたフロントのラインとウエストのループがポイントのショーツ(1万450円、Mのみ)、X形状の切り替えラインを前後の身頃にあしらったブラキャミソール(3万3000円、M、L)がある。それぞれフェティコを象徴する黒と、肌をきれいに見せるワインの2色。

アウターはランジェリーから発想したデザインに、構築的な美しさを取り入れた。ドレス(9万200円、Mのみ)は24枚のチュールをつなぎ合わせたユエ定番のスカートをフェティコらしくアップデートしたカシュクールタイプのマキシ丈。チュールはグラデーションが優雅に溶け合い、特殊な裾ラインで動きに合わせて様々な表情を見せる。カーディガン(9万200円、Mのみ)はカシミヤ・シルクを使い、針抜きのシアーな編み地を3種類組み合わせた。カップのくりに合わせたループやアンダーから伸びるダーツラインなど、ランジェリーに着想を得たディテールがアクセントになっている。

8月11日までワコールウェブストアとフェティコECサイトで先行予約を受け付けている。同28日から百貨店15店をはじめとした全国の取扱店と、エストネーション、ザ・トウキョウ、インターナショナルギャラリービームスなどのセレクトショップでも販売する。