森英恵生誕100年展が国立新美術館で開催 ドレスなど400点から示す新たな女性像

2026/04/16 06:28 更新NEW!


50年代に手掛けた映画衣装などが並ぶ

 森英恵のキャリアをひも解く展覧会「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」が4月15日、東京・六本木の国立新美術館で始まった。キャリアをスタートした50年代に手掛けた映画衣装に始まり、ニューヨークやパリで発表したオートクチュールドレス、森が創刊した雑誌など約400点を通じて、森の物作りに対する考え方を伝える。

 タイトルにあるヴァイタル・タイプとは、森が61年に雑誌『装苑』で提唱した新たな女性像のこと。それは「生き生きと生命力にあふれ、敏捷(びんしょう)げに目を光らせた女性」を意味する。「一生懸命になれる仕事を持ち、快活で努力を惜しまない女性」の姿は、デザイナー自身にも通じ、現代女性が憧れる姿でもある。展覧会では、その女性像がクローズアップされている。

 大学卒業後、結婚、出産を経て洋裁を学んだ森は、子育てをしながら51年にスタジオを兼ねた店「ひよしや」をオープン。そこから映画衣装の仕事で実力を養い、65年にニューヨークに進出した。注目されたのは、帯地で仕立てたコートやちりめんのドレスなど日本的な美の表現。その鮮やかな色彩は今見ても美しくモダンだ。77年にはアジア人として初めて、パリ・オートクチュール組合に正会員として加盟。04年まで27年にわたり発表したコレクションも展示されている。

子育てをしながら物作りを始めた当初の森英恵
帯地で仕立てたコートやドレス

 服作りだけでなく、ファッションの地位向上を目指して、さまざまなファッション媒体を創刊した。創刊当時の『流行通信』や『スタジオ・ボイス』の特集は、時代を経ても新鮮だ。ファッションを文化へ押し上げる活動の出発点となった。7月6日まで。



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