今治造船とクラボウ、リベルタ、ハイドサインの4社は、造船現場の火気作業と酷暑環境に対応する難燃性と冷感性を持つインナーウェアを開発した。4社は6月11日、都内で記者会見を開き、協業の経緯や開発品を発表した。
インナーウェアにはクラボウの難燃素材「ブレバノ」を採用した。ブレバノは綿と難燃性を備えるモダクリル繊維を混紡した素材。作業服の織物用途が主力だが、初めて丸編みを開発した。編地の肌側はリベルタの冷感プリント「フリーズテック」で加工。今回はリン酸系の剤を複合してプリントし、加工部分にも難燃性を持たせた。夏季の作業現場では、速乾性に優れるポリエステルのインナーウェアが主流とされる。ただし、火気を伴う作業現場では熱による溶融リスクがあり、この課題に対応した。

今夏から、今治造船グループの約500人の作業者を対象に着用試験をする。その上で仕様を決定し、着用対象の作業現場なども決め、27年から本格導入する。その後、リベルタが一般販売も予定。想定される必要数量に応じて価格を決める。火気作業と酷暑環境にさらされる建設、鉄鋼、プラントメンテナンス分野など他業界にも訴求する。
今回の協業背景には、今治造船の過酷な作業環境があった。造船の作業環境は溶接時にスパッタ(火花)が飛散し、気候変動による高温化で「作業者の安全性と快適性を高める」ことが課題だった。同社は昨春、ブレバノを作業服に採用。約30年ぶりに作業服を刷新し、支給している。
