伊藤忠商事 学生服や学習用品ECプラットフォーム「学校生活」を訴求

2023/05/18 06:27 更新


学校指定の学生服や学習用品の扱い品目を広げて販売する

 伊藤忠商事は、学校指定の学生服や学習用品を販売するECプラットフォーム「学校生活」を訴求し、市場拡大を狙う。

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 学校生活は、EC支援企業のメイキップのオンライン試着システム「UOS」(ウオス)を搭載し、学生の保護者である購買者は、学生服を自宅にいながら注文できる。学校生活は、21年度以降の入学生を対象に事業を開始し、首都圏の私立学校を中心に市場を広げている。中期的な数年後の目標として流通総額50億円規模を目指す。

採寸をデジタル化

 学生服から開始した同ECサービスは、現在は扱う品目が学習用品にも広がっている。伊藤忠のネットワークを活用し、かばんやシューズ、Tシャツ、靴下など学生生活に必要なアイテム全般を扱っている。

 学校生活のECプラットフォームには受発注、代金回収、物流などのフルフィルメント機能を備えている。同サイトで注文すれば、購入者の自宅などに配送もできる。販売業者や学校関係者の作業負荷軽減や、採寸会における煩雑な手間を回避できる。伊藤忠は「新入生の入学前の採寸会に際して、〝会場での立ち合い〟や〝来場者の整理〟といった業務外の労力を軽減し、効率的なスケジュール調整も実現する」としている。

 ウオスは、制服メーカーや学校関係者が行う採寸・オーダー集計業務をデジタル化し、支援するシステム。サイズレコメンドエンジン「ユニサイズ」を搭載し、スマートフォンで撮った全身写真からAI(人工知能)が体を測定するため、リモート採寸ができる。

一括で決済や配送

 販売・決済・配送も効率的に対応する。インターネット上で事前に決済が完了するために代金回収の負担軽減が可能になる。商品はEC上のカートから一括決済できるため、これまでメーカーごとで行われていた配送も一括で自宅に届けることができる。受注情報がペーパーレスになり、手書き申込書からの転記や集計作業が不要になる。また、購買内容などがデジタル管理されることで、人的ミスが減り購入者とのトラブルが軽減される。

 一方、消費者側のメリットとしては、インターネットで24時間購入可能となり保護者の都合の良い時に購入できる。また、採寸アプリで自宅での採寸が可能となり当日の試着がスムーズになるほか、指定された採寸会に行けなくても制服を購入できる。更に、注文状況や配送スケジュールを簡単に確認でき、利便性を高めている。

 伊藤忠は「長時間労働が課題となっている教育現場をはじめ多くの教育関係者から好評を得ている。共働きが広がる保護者への利便性も高い。全国的にこのECサービスを広げていきたい」考え。

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