JR東日本はJR高輪ゲートウェイ駅直結の大型複合施設「高輪ゲートウェイシティ」(東京都港区)を25年3月27日に「まちびらき」(開業)する。ルミネが同時に第1期を開業する中核商業施設は「ニュウマン高輪」に決まった。延べ床面積はルミネとして最大の約6万平方メートルで、約200店が出店、26年春にゲートウェイシティ全体とともに、全面開業する。既存のニュウマン2館(新宿、横浜)と同様に上質で高感度なファッションを充実しながら、物販以外の機能も強化した新しいライフスタイル提案型の業態とする。
(有井学)
ゲートウェイシティはJR品川駅~田町駅間の長さ約1.6キロ、区域面積約9.5ヘクタールの再開発で、JR東日本として初の単独での複合再開発プロジェクト。総延べ床面積は約84万5000平方メートルで、「国内最大級の街作り」という。総事業費は約6000億円。国家戦略特区に認定された。「100年先の心豊かなくらしのための実験場」(喜勢陽一社長)とし、国際交流拠点として世界中からの来街を見込む。CO2(二酸化炭素)排出を実質ゼロにするなど環境にも配慮、ロボットやドローンの活用、スタートアップなどとの連携によるヘルスケアにも取り組み、「社会課題を解決し地球益の実現を目指す」。
建物は総延べ床面積の約6割を占め、会議場やJWマリオット・ホテル東京などが入るザ・リンクピラー1、泉岳寺駅に隣接するオフィスなどの大型複合棟のザ・リンクピラー2、展示場やホールなどの複合文化施設棟、外国人にも対応する住宅とインターナショナルスクールで構成するレジデンス棟。来年3月27日に駅とリンクピラー1が全面開業(ホテルは来秋に開業予定)する。
商業施設は、ニュウマンのほかに、JR東日本クロスステーション・デベロップメントカンパニーが駅構内に4店をまちびらきと同時に開業する。ニュウマンはリンクピラー1サウスの1~5階、同ノース1~5階と28~29階を来秋に全面開業、26年春にリンクピラー2の2~3階を開業する。
今期(25年3月期)からの中期経営計画で掲げる「グローバル&サステナブル」の具現化を目指し、環境配慮や地域社会貢献策、「グローバル企業を含めた様々なパートナーとの共創による日本の文化やライフバリューの提案」に取り組む。フードロス削減を目指すカフェテリアなども揃える予定だ。