有力専門店の20年春夏のメンズドレスは、オンタイムを前提にしたスタイリングがさらに減り、リゾートっぽいコーディネート提案が増えている。リネンなど夏素材のスーツやジャケットに開襟シャツ、サマーセーターなどカジュアルなトップを合わせるスタイルだ。タイドアップの提案では、ネイビーブレザーにタブカラーのシャツ、柄のピッチがイレギュラーなレジメンタルタイを合わせるなどが目立つ。オーセンティックなトラッドに遊び心のあるハズしを入れたスタイルだ。足元もキャンバスのスリッポンやギリーなど、カジュアルな印象のシューズをあえてスーツに合わせる提案が多い。
(柏木均之)
職場のドレスコード緩和でテーラードのスーツやジャケットの売れ行き不振が続いているが、とりわけ影響が大きいのが春夏シーズンだ。特に猛暑が当たり前となった夏は、Tシャツに合わせるストレッチ素材でパンツがイージー仕様のセットアップが定番化している。
このため、セレクトショップ各社のドレススタイリングは、オンタイムを想定せず、夏場のおしゃれの装いをどう演出するかが焦点となっている。テーラード由来のスーツやジャケットを、いかにくだけた雰囲気でコーディネートするかがカギとなった。
ビームスは、白や生成りをキーカラーにした華やかなスーツスタイルを提案する。イチ押しは白スーツのワントーンコーディネートだ。クリーム色のリネン混スーツはチェンジポケット付きのクラシックな仕立て。シャツはボタンダウンの襟を留めず、同系色のレジメンタルタイを合わせて遊び心を表現する。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!