8月8日夕方に発生した宮崎県日向灘を震源とする最大震度6弱の地震の影響は、工場、店舗ともに大きな被害はなく、9日から通常通り、操業、営業している。なお、8日に気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表したことを受け、災害マニュアルの再確認に取り組んでいるところもある。
デサントアパレル西都工場(宮崎県西都市)は、工場建物・設備と従業員いずれも被害はなく、9日も通常通り生産している。グンゼのレッグウェア事業の主力工場である九州グンゼ(宮崎県小林市)も、工場設備や稼働に影響はなく、従業員の安全確認も終えた。旭化成は、宮崎県延岡市の工場の一部で設備が自動停止したが、損傷はない。東亜紡織の宮崎工場(宮崎県都城市)、TSIホールディングスのTSIソーイング宮崎工場(都城市)、菅公学生服の都城工場も被害なし。百貨店の宮崎山形屋も、大きな被害はなく、8日に建物、ガス、水道などの点検を完了し、9日は通常通り営業している。地震対応の反省点などを改めて洗い出す従業員アンケートを実施中で、今後の対策に生かしていく予定だ。
四日市や和歌山に店舗のある近鉄百貨店は、臨時情報の発表を受け、全店で避難経路や安否確認フローなどの再確認を進めている。デサントは、グループ全体に9日中にも災害時の安否確認徹底の再周知をする。三越伊勢丹ホールディングス、高島屋は、災害などに関する社内の危機管理ガイドライン(非公表)に基づいて対応する、としている。