中川政七商店は26年2月期の売上高が前期比12%増の103億2000万円となり、初めて100億円を突破した。26年度は工芸メーカーを対象とする成長投資の新事業を開始し、第1弾に漆琳堂(福井県鯖江市)と資本業務提携を結んだ。
同社は生活雑貨の製造小売業を主力事業にしているほか、〝日本の工芸を元気にする〟をビジョンに工芸メーカーの事業を支援し、自社店舗などで販路を提供してきた。前期は出店も進め、全国で67店となった。25年3月に音楽ユニットのパフュームのかしゆかさんと「かしゆか商店」、4月に大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」との工芸協業を出したほか、「一人用土鍋」「和食器」など台所道具・器カテゴリーが前期比25%増と伸びた。顧客会員数は100万人を超え、ファンも広がっている。4期連続で過去最高業績を更新した。
新事業ではこれまで進めてきた工芸メーカーへの経営コンサルティングをさらに深化させ、資本、人材、経営支援を組み合わせた成長投資として取り組む。漆琳堂は越前漆器の産地に根差した1793年創業の漆塗師屋。「100年先も漆を塗り続ける」をビジョンに産学官連携で食洗器対応漆の開発や若手漆師の育成などに力を入れている。提携により、漆琳堂が持つ技術と産地に根差した物作りに、中川政七商店の商品開発、販路、ブランド作り、経営知見を掛け合わせ、越前漆器の持続的な事業成長を目指す。東京、大阪など都市圏での漆琳堂の店舗事業の開発を共同で進め、27年度中に出店を開始する。