靴選びの悩みに応えて信頼を深める――。ワシントン靴店のワシントン西銀座店は、昨年から定期的に実施する無料の足形計測会を通じ、新規客との接点を広げている。靴の専門店や百貨店の靴売り場が減っていくなかで、人に寄り添う接客は来店のきっかけになっている。
「手計測の方がコミュニケーションが深まります。足の柔らかさやむくみやすさなど、3D計測器では出てこない足の特徴があるんです」と話すのは、シューフィッターの資格を持つ渡邊智実店長。足長、足幅、足囲といった数値的な結果だけでなく、体質的な特徴を伝えて、一人ひとりに合った靴選びをサポートしている。無料の足形計測会は、出店する西銀座デパートのイベント「プレミアムデイズ」の一環で1年ほど前に始めた。「デザインで選ぶと合わない」「サイズに不安がある」などの悩みを持つ人が増える傾向にあるからだ。働く女性の通行が多いエリアに立地する同店はもともと、パンプスの需要が高い。しかし、10日間の足形計測会は、目的買いに限らず、自分の足の特徴を把握したい新規の客層の来店が目立っている。
1万円台半ば~2万円台の婦人靴を扱っており、計測を体験した人の購入率は約35%。アドバイスに納得して2足買う人もいる。また、始めた当時の店長のアイデアで、計測結果は紙のカードに記入して手渡ししている。普段から持ち歩けることへの配慮だが、再来店にもつながっている。
