助野 漁師向け靴下を発売 蒸れ、ずれ、疲れを軽減

2023/10/05 06:25 更新


過酷な猟場の足元を支える

 レッグウェアメーカーの助野(富山県高岡市)は、富山県の漁師グループ「富山湾しろえび倶楽部」と共同で、漁師の足元の悩みを解消する高機能靴下「ペスカリー」を開発し、今秋から自社ECで販売する。異業種への販売も検討している。

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 漁師は長い時間、船上で過ごすため足が疲れやすく、漁が始まると長靴の中で蒸れたり、靴下がずれてもはき直すことができない。

 そうした悩みの解消を目指し、同倶楽部の漁師グループがモニターとなり、船上でのテスト着用と同社高岡本社工場「助野LAB」での試作を繰り返し、漁師向け高機能靴下が完成。ペスカ(漁業)とアリー(味方)を組み合わせ、「PESCALLY」(ぺスカリー)と名付けた。

漁師の足元の悩みを解消する高機能靴下「ペスカリー」

 蒸れが気になるつま先からくるぶしにかけては軽量で耐久性があり、吸水速乾性に優れた和紙糸を使用。足の負担を軽減するために、つま先とかかと、足底にはパイルを採用した。特に足底の波形状パイルは細かな隙間があり通気性が高く蒸れにくい。通常の靴下よりもかかとを大きく編み、かかとまわりにヒールロックサポート、足裏にはゴムサポートを入れたことで足にフィットし、ずれを防ぐ。さらにロング丈では、同社独自の「らく圧」の編み地構造を採用。ふくらはぎの筋肉を持ち上げて引き締め、立ち仕事による足の疲れを軽減する。オーガニックコットンを使い、環境にも配慮した。

 ロング丈1800円(税抜き)、ショート丈1600円。ブラック、グレー×ブラック、ネイビー×オレンジの3色。サイズは25~27センチ。

 同社では、漁に出ていない日常での使用のほか、「漁師以外でも釣り好きの人や、様々な環境で働いている人など幅広い人に使ってもらいたい」としている。自社ECでの販売を先行し、異業種への販売も拡大したい考えだ。10月末まで、別注カラー商品をファッション・カルチャー雑誌系のクラウドファンディングで販売している。



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