楢木野氏（右）と大久保氏
トライアルホールディングス（福岡市、永田洋幸代表取締役社長）は7月1日付で西友を買収し、完全子会社にした。西友との売上高を合算すると約1兆2000億円に達し、日本の小売業界で7番目の規模になる。永田社長は「西友が持っている戦略を踏まえた上で、トライアルホールディングスのテクノロジーを生かしていく」とコメントした。
西友の経営体制は一新し、新社長には、トライアルホールディングスの子会社のトライアルカンパニーで取締役会長を務めていた楢木野仁司氏が就く。また永田氏が取締役会長、西友で社長を務めた大久保恒夫氏は取締役副会長に就任する。
今後、既存店の改革としてトライアルと西友の相互の店舗で両社のPBを販売する。新規出店も進める予定で、福岡県を中心に出店している都市型・近隣型の小型店「トライアルゴー」を西友の店舗や製造拠点を活用して関東圏でも拡大する。既存店舗周辺に出店し、エリアシェアを高める考えだ。また、トライアルと西友の物流・生産拠点を統合することでグループ全体の生産性と収益性の向上を図る。トライアルが福岡エリアを中心に実施していた店舗内のサイネージなどを活用した独自のマーケティング手法を今後、西友店舗にも導入していく考えだ。
