16~17年秋冬ロンドン・コレ

2016/03/29 06:18 更新


次世代を担うストリート目線のラグジュアリー

 ファッション界に漂う閉塞(へいそく)感を拭い去る若いパワーや粗削りなストリートの気分が注目された16~17年秋冬コレクション。ロンドンではそれを担う若手がプレゼンテーションで新作を発表している。公式スケジュール入り3、4シーズンを迎えるデザイナーたちは、独自の世界を明確にアピールしながらも、次なるステップに踏み出し始めた。その試みが成功したか否か、今回は明暗がはっきり見えたシーズンだった。その次の世代も登場し、若手の競演がにぎやかになってきた。(ロンドン=若月美奈通信員)


マスキュリン・フェミニンなレイヤード(フィービー・イングリシュ)

 

Phoebe English Fall Winter 2016 London Fashion Week  Copyright Catwalking.com 'One Time Only' Publication Editorial Use Only Phoebe English Fall Winter 2016 London Fashion Week  Copyright Catwalking.com 'One Time Only' Publication Editorial Use Only


 今回、一歩抜きん出た印象を受けたのは「フィービー・イングリッシュ」。10シーズン目ということで10人のモデルで10スタイルを見せた新作は、アシンメトリーなアイテムのレイヤード、白黒の切りっぱなしのシルクテープをネットに織り込んだハンドメード生地やラテックスなど、シグネチャーを前面に出しながらも、より洗練された。

 ネービーブルーやシャツといったマスキュリンな要素も加わったが、そのシャツやシャツドレスは襟元や袖口が切りっぱなしで、左右のボリュームが違うなど斬新なデザインは健在。「ロングスカートなどフェミニンな服は男っぽいモデルに、スポーティーなジャケットはフェミニンなモデルに着せてバランスをとった」とイングリッシュ。様々な部分でバランス感がさえたコレクションといえるが、無難に落とし込むことなく自らの世界を力強くアピールしている。

続きは繊研新聞で



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