16~17年秋冬欧州メンズコレクション期間中、いくつかのブランドがプレゼンテーション形式で新作を見せた。
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シルエットを再定義/ロエベ
「ロエベ」は、ヌートリアのブルゾン、スエードのコートなどロエベらしいクラフトマンシップにあふれたレザーアイテムが充実した。ジョナサン・アンダーソンが目指したのは「クラシックにおけるノーマリティーの再定義」。ノーマルなシルエットを際立たせたかったというラインは、ビッグに見えて要所要所をアジャストしてきれいなシルエットに見えるようにした。カットオフディテールのツイードコート、デニムとレザーの切り替えブルゾン、恐竜プリントのシャツ、キノコやハトといった幻想的なモチーフをペイントしたライダーズジャケットもある。手作業の技を生かしたレザープロダクトで、ロエベの魅力をアピールしている。
ニットアイテムでボーイッシュ/カルヴェン
「カルヴェン」は前シーズンに続き、ベルナベ・アルディによるコレクションを見せた。ニットコートやニットストールといったアイテムをキーにしながらボーイッシュな雰囲気に仕上げた。ニットのストライプ柄をポイントにして、セーターも同じストライプをヘムに使うといった手法で見せる。メルトンのテーラードジャケットもニットの切り替えがポイントに。ブラックウオッチのブルゾン、スケートボードをする人をステッチでスーツに描く。
「ロシニョール」は、スキーブランドとしての108年の歴史を生かしてリニューアルをかけている。モード寄りのストゥディオラインはパッデッドパーカやファーパーカのベストなどが充実している。鳥のモチーフとスキー板のロゴがポイント。グリーン、ベージュ、黒がキーカラーとなった。
「ピューテリー」はタイドアップしたカジュアルスタイルがベースとなる。ユーティリティーパーカにキャメルカラーのウールコートにテーパードパンツといったコーディネート。ジオメトリックな柄のセーターのほか、定規を入れたようなカードケースのアクセサリーも。