17ssニューヨーク・コレクション4

2016/09/16 05:00 更新


 【ニューヨーク=小笠原拓郎、杉本佳子通信員】17年春夏ニューヨーク・コレクションに、ノスタルジックな気分とボリューム変化が広がっている。フォークロアの要素を取り入れて優しい雰囲気に仕上げたり、袖や肩にボリュームを取ったりしたデザインが増えている。秋冬のビッグトレンドでもある「エクストリームシルエット」が今後どうなるか注目だ。
 

ビッグシルエットとレトロなムード

Michael Kors Spring Summer 2017 New York Fashion Week  Copyright Catwalking.com 'One Time Only' Publication Editorial Use Only Michael Kors Spring Summer 2017 New York Fashion Week  Copyright Catwalking.com 'One Time Only' Publication Editorial Use Only

 マイケル・コースはバンドの生演奏をバックに見せた。ボーカルとして登場したのはルーファス・ウェインライト。ジャズバンドのライブ演奏をバックに歌い、優雅な雰囲気を作り出す。春夏の特徴といえるのがショルダーやスリーブのボリューム感。テーラードジャケットやトレンチコートに花柄のコートやドレス。肩にパッドを入れてスクエアにしたり、コンケープドショルダーのように膨らみを持たせている。襟腰の高い大きな襟のシャツは、幅広いカフスで手のひらを隠す。そこに組み合わせるセーターもずるずると長い袖だ。そんな量感とともに花柄のドレスやスカートを合わせて、ロマンティックな気分を加える。花柄のジャカードやニットのセーターの上には、プラスチックの花を刺繍で重ねる。一点完成させるのに900時間を要したドレスもあるという。服7型、バッグと靴各3型はウェブサイトとマジソン街店、ブリーカーストリート店で期間限定で即買いできるようにしている。

 

Coach Spring Summer 2017 New York Fashion Week  Copyright Catwalking.com 'One Time Only' Publication Editorial Use Only

 コーチの会場に入ると、ボロボロの廃車となったクラシックカーが何台も積まれている。そこに登場するのは、アメリカのベーシックなアイテムをベースにしたガーリースタイルだ。ハードなレザーやミリタリーアイテムと繊細なチュールやオーガンディを組み合わせて見せる。フェザー飾りやアップリケをつけたバイカージャケットをチュールスカートと合わせ、スタッズやフリンジ飾りのコートはミニスカートとコーディネート。レザーフリンジを飾ったミリタリーコートやバイカーディテールのレザーをボンディングしたポンチョなど、アメリカのベーシックアイテムを異なる切り口で変化させる。エルビス・プレスリーのアップリケをしたトレーナーやサメ柄のジャカードニットなどで、ポップな雰囲気をプラスした。

(写真=catwalking.com、ランディ・ブルック)

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