18春夏ロンドンコレ 相次ぐ注目新人がデビュー

2017/09/22 04:30 更新


【ロンドン=小笠原拓郎、若月美奈通信員】18年春夏ロンドン・コレクションに、柄のミックスで見せるパワフルなスタイルが広がった。見頃と袖を違う柄にしたり、四角い柄地をパッチワークする手法は、サテンのドレスからカジュアルなニットにまで見られる。注目の若手も、柄のぶつかり合いで見せる饒舌(じょうぜつ)なデザインをアピールした。

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 早朝開店前のリバティ百貨店。オフスケジュールで、ほんの少しの観客を集めてデビューショーを披露したリチャード・クインは、今シーズンの必見ショーの一つ。昨年2月にロンドン・コレクションの一環として発表されたセントラル・セントマーチン美術大学MA(修士課程)の卒業ショーに参加。頭からつま先までを柄布でぴったりと覆ったモデルが鮮やかな花プリントドレスを着るSM風のコレクションで話題をさらった。

 11月には17年H&Mデザインアワードを射止め、来月5日にH&Mとのコラボレーションラインが発売される。今回のコレクションはリバティとの協業によるもので、リバティのアーカイブから10種類の花柄を選び、サイズを変えたりケミカルな色をのせたりして再生した。ワンショルダーのイブニングドレス、クロップトジャケットにタイトスカートのセットアップ、エラスティックバンドをつないだボディコンミニなど様々なワードローブが揃う。

 後ろ下がりのボリュームスカートや背中がパックリと割れたオーバーサイズジャケットに見られる大胆なフォルム、何種類もの柄布のパッチワークでスペシャルなスタイルに仕上げている。まずは、覆面モデルに圧倒される。服自体にどこまでそれに負けないパワーがあるのだろうかという、疑問がないわけではない。とはいえ、有望新人のデビューに必須の、一瞬拒絶反応を起こすほどの毒気を含んだ可能性は備えている。

(写真=catwalking.com)

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