遊禅庵(京都市)は友禅染めの技法をベースに牛革に染め付ける技法を開発し、「友禅革」ブランドで財布や革小物を販売している。
きもの市場が縮小し、「もっと身近なアイテムで伝統の技法を活用できないか」と開発に着手。染料が剥離(はくり)しないように改良を重ね、牛革を染められるようになり、製品化が実現した。摩擦堅牢度は5級を取得している。製品は大阪と東京の工場で縫製し、一部商品はベトナムでも縫製している。
14年末から年明けにかけて、阪急うめだ本店で春財布をテーマに期間限定店を出店し、好評だったという。「百貨店にふさわしい商品として評価されている」と、他の百貨店からも期間限定店のオファーの話が増えている。国内の合同展出展を機に、中国への輸出も始まっている。今後、小ぶりのバッグなどにアイテムを広げていく考え。国産の長財布で2万円台~3万円台。
(繊研新聞 2015/02/06 付)