米アレキサンダー・ワンは6月28日付で、「アレキサンダー・ワン」のクリエイティブディレクターを務めるアレキサンダー・ワンをCEO(最高経営責任者)とチェアマンに任命した。同氏はクリエイティブディレクターを兼任しながら、ブランドの経営に携わる。今回の人事は組織拡大戦略の一環で、ブランドの成長維持と、全てのカテゴリーの強化を目指す。
前任でアレキサンダー・ワンの母イン・ワンはチェアマンを、義妹エイミー・ワンはCEOを退任する。今後は株主兼役員として業務に携わる。兄デニス・ワンはアドバイザーを継続する。
新任として、キャロライン・ワンを副理事長に任命した。同氏はIT(情報技術)業界で30年のキャリアを積み、米IBMでアジアパシフィックのマーケティングなどを担当してきた。「戦略的な企業を目指して組織の体制を整える必要がある」という。副社長に就任したDKNY元社長のメアリー・ワンは、グローバルオペレーションの責任者を担当する。
アレキサンダー・ワンは05年、母と義妹とともに自身の名前でブランドを設立。12年からは「バレンシアガ」のクリエイティブディレクターも務めてきたが、自身のブランドに集中するために15年に退任した。
「今は急速に変化する環境に対応できる強いリーダーシップと柔軟性が必要なとき。新しい風を役員として迎えることができて光栄。クリエイティブとビジネスを同期させて、カスタマーとの会話をさらに密にしていくタイミングが今だと感じている」とコメントした。