マスキュリン&フェミニンをぜいたく素材で
30年代シルエットをベースに/アルトゥザッラ
ニューヨークブランドの16年プレフォールコレクションは、マスキュリンとフェミニンのミックスをぜいたくな素材と凝った仕立てで見せる傾向が広がっている。マスキュリンは伝統的な柄とフォルム、フェミニンは繊細なレースでの表現が多い。シルエットはロング&リーンが主流となる。(ニューヨーク=杉本佳子通信員)
「アルトゥザッラ」は30年代、60年代、90年代にポルカドットがどのように使われたかの考察を基点にコレクションを組み立てた。「三つの時代をミックスして、レトロ感を出しながらモダンで着やすいようにした」とジョセフ・アルトゥザッラ。くっつけた二つの水玉の一つをフロッキープリントで描き、30年代調のスリムなシルエットのシャツドレスにのせる。大きめの丸いスパンコールをたくさん使って、ポップアートのにおいを入れたグループもある。
水玉以外ではストライプに着目した。軽いシルクにプリントしたフェミニンなドレス、トロピカルウールの先染めにしたトップとパンツのセットアップは、いずれも切り替えでストライプの流れをジオメトリックに変えて遊ぶ。シルエットはおおむね30年代調で、ピーコートやツイードのジャケットもウエストをシェイプした細身のシェイプ。バッグと靴にも力を入れていて、バッグは大きなタッセルとレザーの編み込みがポイントとなる。靴は甲の部分にペニーローファーのディテールを入れたブーティーを、さまざまな色とヒールで揃えた。