メンズブランドの「アングラサッド」(清水護)が、ブランド設立10周年を記念してショーを行った。会場は、ホテル街の寂れた空気と下町の風情が入り交じる東京・鶯谷のレトロなホール。昭和なノリのバンド演奏を背景に、ファンキーなスタイルを見せた。
テーマは「時代おくれ」。軸となるのは、エドワードジャケットとショーツのセットアップや、ダブルブレストのスーツ。それらをコード刺繍で彩ったり、ド派手な総柄の幾何学模様で作ったり。誰でも着られるものではなく、かなり通好みではあるけれど、迫力があってセクシーだ。スーツだけでなくカジュアルアイテムもあり、道着のようなディテールのノースリーブシャツや、パジャマ風のセットアップ、クラッシュ加工のスエットパーカなどが揃う。
11年以降、オーダーメードをブランドの軸にし、ミュージシャンへの衣装提供も行っている。確かにステージ衣装にぴったりの服は多い。ショーで見せたのは、久々に再開した既製服ライン。(五十君花実、写真=加茂ヒロユキ)