染めのあらたに(京都市)は、友禅職人が一点ずつ手描きして仕上げる独創的なデザインが強み。生地へ下書きは一切せず、思い浮かぶイメージを筆1本で描き上げる。筆の状態によって出る自然なにじみやかすれが1点ずつ異なり、唯一無二の商品となる。
この間は、婦人服ブランド「碧(あお)」でシルクサテン使いを重視している。大きな花柄のコート(写真左、11万円)、宇宙を表現したワンピース(右、8万8000円)、大判のストール(4万8000円)など。百貨店などで開く催事ではオーダーも好評。「“あなただけの一枚”を描くことに徹する」(荒谷尚代表)ことで、根強いファンを増やしている。