アシードンクラウド、季節を感じる服

2015/12/10 06:31 更新


 「アシードンクラウド」の16年春夏は、15~16年秋冬から続くポエティックなストーリーをもとにイメージを広げた。焦点を当てたのは〝季節〟。「身近な自然が減り、季節を感じられる要素が生活において少なくなっている中で、服が季節を感じるきっかけになれば」といった思いを込めたコレクションだ。

 虫や植物といった、自然のモチーフがキーになる。ギャザースカートやドレス、シャツにプリントしたのは、日本の四季折々の花々と、それを見下ろす渡り鳥たちの図柄。刺繍レースで描くのは、クワガタやセミ、バッタ、トンボといった昆虫だ。そこに、マウンテンパーカやワークディテールのベストを組み合わせる。

 展示会では、草木染めで144色に染め分けたジャケットやスカート、プルオーバーなどを、グラデーションになるように陳列して見せた。暦の二十四節気を更に細かくした七十二候の一つひとつにつき、各2色を揃え、その時期の植物の葉や実などで染めたもの。全て丈の長さを微妙に変えており、重ねると現代の十二単(ひとえ)のようになる。草木染めは今季の商品に直接生かしてはいないが、今後取り入れていく考えもあるという。

144色に染め分けたインスタレーション
144色に染め分けたインスタレーション

(左)レディス=花柄シャツ3万6000円、ドレス3万3000円、アウター4万5000円 (右)メンズ=ニットトップ2万5000円、ショーツ2万4000円-



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