21~22年秋冬のデザイナーコレクションからちらほら見られていたバラクラバが、22~23年秋冬は一気に広がりそうだ。セレクトショップや帽子ブランドの展示会では、バラクラバをアクセサリー感覚で取り入れたスタイリングが目立った。頭から首までぴったり覆う目出し帽のようではちょっと街には不向きのためか、顔まわりに余裕を持たせたフーディータイプの提案が増えている。
バラクラバは韓国のインフルエンサーや海外アーティストのSNSなどでも21~22年秋冬から見られた。今年はマス層に向けて期待が高まる。
「昨シーズンはまだ、着こなしが難しい上級者アイテムの位置づけだったが、今季は〝かわいいトレンドアイテム〟になっている」と言うのはベイクルーズの「オリエンス・ジャーナル・スタンダード」。同素材のアームウォーマーとセットでバラクラバを打ち出す。ブラックやベージュなど取り入れやすい色だけでなく、グリーンなどのアクセントカラーも揃えて、セレクトとオリジナル両方で販売する。
「サキ・エ・ショウ」は21~22年秋冬にニットフーディーを出し、早い段階で完売した。再販の問い合わせを受け、注目度の高まりを感じている。フーディータイプのポイントは、かぶらないでネックウォーマーの感覚で使え、誰にも取り入れやすいこと。おしゃれな防寒アイテムになる。今年はさらに顔まわりにゆとりを持たせ、鮮やかな色を増やした。頭の形がきれいに見えるよう、シルエットにもこだわった。昨年より認知も広がり、受注が増えたという。キャップをかぶった上にフーディーを重ねる、ストリート感あるスタイリングも提案している。
鮮やかなカラーバリエーションでオリジナルのバラクラバを企画したのは「アダム・エ・ロペ」(ジュン)。程よい抜け感が出せて、アクセントカラーにもなる。「バラクラバは今シーズン知っておくべきトピックスアイテム」と、バラクラバと同素材のアームウォーマーとプルオーバーも作った。ニット小物をメインにしたスタイリングを提案する。
「オーバーライド」(栗原)はニットアイテムやスウェットに合うような程よいボリューム感のニットフーディーを販売する。21~22年秋冬から耳を覆う帽子のトレンドの高まりを感じていて、今季の展示会でも若年層のインフルエンサーに好評だったという。
ユナイテッドアローズの「シテン」は、バラクラバはユニセックスでコーディネートが組める点に着目した。ニットやスウェットなど様々な素材で打ち出す。