ビームス Z世代に向けたECブランド「ビームス・ドット」

2020/11/02 10:59 更新


 ビームスの若者向けEC専用レーベル「ビームス・ドット」は、ターゲットであるZ世代の顧客をさらに増やすため若手スタッフを増員し、SNSでの情報発信を強化する。受注生産型の商品や若い世代に人気のイラストレーターとの協業もスタートした。

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 今まで既存のレーベルがリーチできていなかった新しい層の開拓を狙う、10代後半~20代前半のZ世代に向けたレーベルだ。3月の販売スタート以降の平均購入年齢は、女性は既存顧客の購入も多く30歳、男性が26歳前後。売り上げの30%を占めるゾゾタウンでは10代の購入も増えている。

 売り上げは年間で2億円を見込んでいる。実店舗を持たないことで、コロナ禍での休業の影響はなく、自粛期間のECシフトの恩恵もあった。だが、ターゲット層の収入減による買い控えの影響はあったという。スタート時、20代のスタッフは米山友里恵さんだけだったが、20~30代のスタッフを増やし、4人で企画や販売計画を兼務する。

 春夏から戦略的に実施しているインフルエンサーマーケティングも強化する。半年で公式インスタグラムのフォロワーが1万人に達し、着用商品に関する問い合わせも増えてきた。今後は起用するインフルエンサーの人数を増やし、発信していく。

 企画は春夏70型から、秋冬は50型に絞った。期中企画や追加生産など売れ行きに応じて増やす。若い世代に関心の高いサステイナビリティー(持続可能性)の関連アイテムとして、発注分のみ生産するオンデマンドプリントTシャツを出した。女優でモデルの武内おとさんの描き下ろしイラストが入ったものだ。若い世代に人気のあるイラストレーターの古塔つみさんやZ世代のジュンイナガワさんとの協業商品も企画している。

 若い世代にとって親和性があるクラウドファンディングによる商品企画やサステイナビリティーに配慮した商品も増やしていく。トップが3000~6000円とZ世代には少し高い価格帯のため、購入前の試着ニーズは高い。

 品質は維持しながら、期間限定店など実店舗での販売を健闘しているほか、自社EC経由でビームスの店舗で試着が出来るサービスもスタートする予定だ。

ECの着用画像には、ビームス・ドットのスタッフも多く登場


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