「ビューティフルピープル」（熊切秀典）が、１６～１７年秋冬を展示会形式で発表した。テーマは「パリジェンヌになりたい」。プレフォールコレクションに続き、ヴィオネに代表されるクチュールテクニックをじっくり研究し、ブランドらしく遊び心たっぷりに表現しているのが楽しい。０７～０８年秋冬以来、東京コレクションに参加してショーやプレゼンテーションを見せてきたが、１７年春夏以降、パリへの進出を目指している。
バイアスカットによるドレープを、ドレスやコートなど様々なアイテムに取り入れた。メンズスーツに使う２重織りのウールなど、通常はバイアスカットには用いない素材にも挑戦している。キュロットスカートは、歩いて裾が揺れたような状態でドレープを留め、動きを出す。
モッズコートやピーコートは、パターンによってぐっと背中が抜けるエレガントなフォルムにした。バルキーセーターは、でき上がったものをモデルに上下逆さに着せてみて、そこから再度形を構成したという。そのようにトリッキーなことをしていても、「あくまでもシンプルに、ユニークになり過ぎないように」（熊切）と、〝シンプルシック〟なパリジェンヌのイメージを追求した。
これまで、レディス、メンズを分けて企画していたが、今秋冬から〝ノージェンダーライン〟を立ち上げ、メンズをその中に統合した。「もともと、大人とキッズも分けずにやってきたブランド。だったら男女も分けない方が自然だと考えた」という。
写真＝㊧モヘアパイルジャケット５万４０００円、スカート５万２０００円、バッグ９万５０００円㊥ラップコート１２万３０００円、フォックスファーマフラー９万円、ショートブーツ６万３０００円㊨ピーコート１０万５０００円、スカート４万７０００円、バッグ１２万５０００円
