台湾にもメンズファッションの波?

2016/05/16 06:59 更新


台北の激戦区・信義エリアの注目施設

「微風信義」の差別化ポイント

 中国経済の減速や、主力産業である電子関連機器の輸出不振を受けて、景気後退ムードが漂う台湾。ファッション・小売り関連企業も同様で、特に百貨店売り上げは苦戦しているという。16年1月に新北市に開業した「三井アウトレットパーク台湾林口」を含め、このところ郊外アウトレットモールの開発が相次いでおり、台北都心部からの客の流出も指摘されている。その中にあって気を吐いているのが、台北市内で8施設を運営するショッピングモール「微風広場」だ。15年11月には、商業激戦区の信義エリアに「微風信義」をオープンした。

(五十君花実)

後発の施設として
 信義エリアには、百貨店の新光三越や統一時代百貨、ラグジュアリーモールのベラヴィータ、台湾発ライフスタイルショップの誠品書店などが林立する。微風広場自身も、ファストファッションなどが入る「微風松高」(14年10月開業)というヤング向け施設を、微風信義から徒歩数分の距離で運営している。

 微風信義は47階建てビルの地下3階~地上4階、45~47階を占め、1フロアの面積は約3300平方㍍。ファッション関連では、主にラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドが出店している。テナントの誘致にあたって、同社が常に掲げているのが、「ファーストワン、オンリーワン」(台湾初出店や他にないブランドの出店)というコンセプト。微風信義も36%を台湾初出店が占めるという。有力商業施設がひしめく地区内で、後発の微風信義が人気ブランドを集めるのは簡単ではないはず。その点で工夫を感じるのが、微風信義がメンズの集積に力を入れていることだ。

メンズ単独の「ディオール・オム」としては台湾初出店
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「フェンディ」も、複合店ながらメンズの打ち出しが目立つ
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注目ブランドが勢揃いする3階のメンズセレクト店「トレンズ」
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2階のビューティーコーナーでも、メンズのシェービンググッズを揃える。「高額だが売れている」とのこと
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4階と45~47階はレストランフロアで、目玉の一つが45階の香港のステーキハウス「モートンズ」。台北の街を見おろしながら食事ができる
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1階エスカレーター前には、1年間のポップアップで「バオバオ・イッセイミヤケ」(約43平方㍍)が出店、月間平均売り上げは「1000万台湾㌦(約3330万円)」と好調
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微風信義はトイレもすごい。女子トイレでは無料でエスプレッソが楽しめる
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