ニッセン、白鳩の歯愛メディカル エア・ウォーターがTOB

2025/08/13 17:00 更新NEW!


 ニッセンホールディングス、白鳩を傘下に持つ歯愛メディカル(石川県能美市、清水清人社長)に対し、産業ガス大手のエア・ウォーター(大阪)が株式公開買い付け(TOB)により子会社化すると発表した。株式の半分弱を保有する清水社長も応じ、歯愛メディカルとして賛同を表明した。

 買い付け期間は8月8日~9月24日。買い付け価格は1株1500円で、発表前の5割増しのプレミアをつける。現在、株式の46.73%を清水社長が保有し、エア・ウォーターも38.29%を取得済み。エア・ウォーターと清水社長は応募契約を締結し、清水社長は36.73%を手放す考え。残り10%は清水社長が引き続き保有し、経営に関与する。

 買収総額は約388億円。10月1日から決済開始し、11月にも開く臨時株主総会の承認を経て歯愛メディカルは上場廃止となる。

 歯愛メディカルは歯科用通販の大手。近年は理美容・エステ向け、幼稚園・保育園向けのカタログ通販を始めるなど対象を広げ、昨年にはニッセンや白鳩を子会社化している。ただし歯科医院や歯科技工所の減少、人手不足、物流費高騰などで本業は厳しい状況という。一方のエア・ウォーターはメディカル事業にも領域を広げており、物流網や研究開発力の活用でシナジーが見込めるという。



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