困った時の品質表示ラベルの見方-3

2016/07/18 10:30 更新


汗をかく季節ともなると、聞かれることの多いのが洗濯の問題です。絵表示をさくっと理解し、お客さんにアドバイスができたら頼もしいですね。 どんなものであろうと、「取扱い絵表示に従うのが原則」(花王の消費生活アドバイザー、弦巻和さん)ですが、みなさん正確に読みこなしていますか?3回シリーズでお送りします。

 

クリーニング表示のイとロとハ(3) 「ドライマークの誤解」

  今日はドライマークについてです。 マークは皆さんご存知ですね。3種類あります。×はもちろんドライクリーニングできないという意味。型崩れや色落ちの恐れがあるので、「ドライ」モードの洗濯機でも水洗いはしない方が確実です。

洗濯絵表示ドライ

  残り2つは溶剤の違いです。何も書いていないものは、パークロロエチレンまたは石油系、セキユ系はその名の通り石油系の溶剤を使用するということです。これ自体はクリーニング屋さんのためのものなのでさほど気にする必要はありません。

洗濯絵表示ドライ

  さて、みなさん、下の絵表示を見てください。「あれ?」と思った人、いませんか。  

洗濯絵表示

  「ドライかあ、クリーニング屋さんに出さないとなあ……あれ、いや水洗いもできる?!」ーーそうなんです、ドライ表示の一番の誤解がここなんです。ドライは、「ドライ洗濯できます」であって、「ドライ洗濯しなければならない」ではないのです。

  水洗い洗濯とドライ洗濯にはそれぞれ得意分野があります。汗など水溶性の汚れには水洗いが適しており、油汚れなどはドライが向いています。上の絵表示の洋服に油汚れがあった場合は、ドライ洗濯で落とした方がいい、というわけです。もちろん、油汚れが酷くても、ドライ×のマークがあれば、ドライクリーニングはできません。  

ドライクリーニング

絵表示は今年12月、改訂が予定されています。「何か問合せを受けたら、まず絵表示」という基本は変わらないので、今から読み取る力を身に付けておきたいですね。

(シリーズ終わり)



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