第62回全国ファッションデザインコンテスト　大賞に坪井のあさん

　ドレスメーカー服飾教育振興会と杉野学園は10月25日、「第62回全国ファッションデザインコンテスト」のショー形式の最終審査会と表彰式を同学園内の杉野ホールで開いた。2部構成のコンテストの応募総数は3692点。作品制作の部は、1次審査を通過した28点のうち27点が最終審査に臨み、大賞の文部科学大臣賞には坪井のあさん（名古屋モード学園）の作品が選ばれた。坪井さんは繊研新聞社賞とのダブル受賞。

　大賞はデニム地に刺繍を施した後、カッティングとダメージ加工を重ね、立体的な凹凸感を出して布の表情を引き出した作品。技巧的かつ時代を反映したリアルさを併せ持つ点が評価され、3人の審査員が全員一致で大賞に選んだ。

　東京都知事賞は松井蓮奈さん（名古屋モード学園）、杉野芳子賞は中城遥友さん（大阪モード学園）が受賞した。高校生デザイン画の部は25人が入選し、大賞は向川美玖さん（アンファッションカレッジ高等課程）が獲得した。

　松井さんは、ひし形にレーザーカットしたパーツで作った生地に光が反射し、照明に映える作品で受賞。中城さんは六角形のナットのような幾何学模様が並ぶ中、ねじれた線や崩れたパターンの模様が混ざり合うオリジナル生地のドレスで、感情の揺らぎを表現した。