今春も海外デザイナーブランドの新店が続々とオープンしている。注目のエリアは南青山。目抜き通りへの移転や初の旗艦店など、ニュース性の高いショップが出揃った。こだわりの建築や初の売り場をひと目見ようと来店する人が多く、「コムデギャルソン」などが軒を連ねるみゆき通りは特に人通りが急増している。
移転で来客数アップ
みゆき通りはここ1年で、ブランド価値がより一層上がった。昨年の「バレンシアガ」や「アレキサンダー・マックイーン」の旗艦店オープンとインバウンド(訪日外国人)の増加が相乗効果となって、人通りが増加。目抜き通りらしいにぎわいをみせている。
そこに拍車をかけたのが、3月末にオープンした「ミュウミュウ」の旗艦店だ。99年から店を構えてきたみゆき通りと骨董通りの中間エリアから、プラダの斜め向かいに移転オープンした。店は、スイスの建築家ユニット、ヘルツォーク&ド・ムーロンが手掛けており独創的なフォルムが魅力。通りに面したひさしのようなデザインが特徴で、いつも誰かが外観を撮影している。顧客や海外からの来店に加え、建築に興味を持っている人が来ることも多く、来客数はかなり増加。売り上げも好調に推移している。
4月中旬にミュウミュウの隣に移転オープンした「ステラ・マッカートニー」にも、「今までよりも圧倒的に多い客数」が集まっている。もともと店があったのは、骨董通りとみゆき通りの中間エリアにある小道で、来店のほとんどが顧客だったが、新店ではフリー客が急増。海外からの客も含めて、初めてステラの店に入ったという人が多いという。南青山でのショップオープンが続いていることが人を呼び込むフックになっているようだ。
みゆき通りでは、出店を希望するブランドが多い上、空いている土地は少ないため賃料がうなぎのぼり。不動産会社グリーンシードの鈴木勝則総括マネジャーによると、「この1年でみゆき通りの賃料は3割から5割上がった」という。
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