自由でエモーショナルなファッション遊園地
コムデギャルソンの川久保玲がディレクションするコンセプトストア、ドーバーストリートマーケット(DSM)のロンドン本店がドーバーストリートを離れ、19日にヘイマーケットにある3倍の広さの建物に移転オープンした。前日の内見会には多くのデザイナーや関係者が駆けつけ、〝マーケット〟というよりも〝文化祭〟のようなハッピーな空気に包まれた。(ロンドン=若月美奈通信員)
ピカデリーサーカスから徒歩3分。劇場などが並ぶ通り、ヘイマーケットの中ほどに新店舗はある。もっとも本来の入り口にはシャッターが閉められ、店の入り口は脇の小道側の奥。中に入ると目の前には、事前の資料にはなかったサプライズコーナーがある。イベントスペースに登場した「バーバリー」のインスタレーションだ。というのも、この建物には07年まで100年近くバーバリーの本社があった。
「すばらしい空間に生まれ変わったこの建物に、再び足を踏み入れることには感慨深いものがある」と現在はバーバリーの最高経営責任者(CEO)でもあるデザイナーのクリストファー・ベイリー。今回は世界各地から様々な年代のオリジナルのレインコートを集め、ヨークシャーの工場で修復した20着を展示販売している。合わせる靴は2月に発表した来秋冬の新作。今後、川久保玲によるバーバリーのトレンチコートを使ったコラボレーション商品の発売も計画している。