ファーイーストカンパニーの「ハウスオブロータス」22年春夏は、西洋の名画からイメージした花や植物柄、クラシックな雰囲気のドレスなどが揃う。テーマはローマ神話に登場する花の女神、フローラ。21年秋冬からアパレルブランドとしての軸足を明確にしており、クリエイティブディレクターの桐島かれんさんによる他にないアイテムが揃う。
柄は刺繍生地、マルチプリントやパネルプリント、手刺繍など様々に描かれる。プレスプリングの商品はボッティチェリの絵画を出発点にした、ブーケの刺繍柄のコットンシフォンのフレアドレス(税込み8万8000円)が代表的。初春にかけて咲く花を染料にしたボタニカルダイのシリーズもある。パンジーのグリーン、クリスマスローズのホワイトなどで、ゆったりしたシャツドレスを作った。
春物はクリムトの作品から、びっしり濃密に描いた模様や甘美なイメージを膨らませた。水彩タッチのフラワープリントのギャザースカート(3万9600円)、花模様をプリントしたシフォン楊柳のドレス(6万7100円)は、その総柄と色が魅力。インドの伝統技法の一つ、ラクナウ刺繍を施した胸当て付きのシャツは、ブランドならではのクラフト感もポイント。
夏物は南国の植物などの世界が暑い夏にぴったりのアンリ・ルソー。色とりどりのボタニカル柄をプリントしたコットンローンのカフタンドレス(5万9400円)、黒のリネンをハシゴレースで切り替えたスクエアシルエットのオーバーシャツとセーラーカラードレスなどを作った。どこかレトロっぽさのある大人のリゾート着になっている。