「ギャップ」 21年夏までに欧州拠点を閉鎖

2020/10/23 10:51 更新


 【パリ=松井孝予通信員】米「ギャップ」が、21年7月末をめどに英国、フランス、アイルランド、イタリアの欧州全152販売拠点と英国に所有する倉庫の閉鎖を検討していると発表した。欧州の2500人の社員にはすでに閉鎖の決定を伝えたと仏メディアが報道した。

 19の年欧州の売上高は前年比1%減の5億3900万ドル、総売上高の3%を占める。20年5〜7月期の総売上高は前年同期比28%減だった。

 ギャップは業績不振から2月、世界3666販売拠点のうち225の閉鎖を決めていたが、コロナ禍でさらに打撃を受けた。

 フランスには30年前に進出、路面店21店舗を展開。「ザラ」「H&M」「ユニクロ」などSPA(製造小売業)との競争力に欠け、また衣料品消費停滞が影響し、19年に8店舗、今年初めにはシャンゼリゼ旗艦店を含む3店舗が閉店に追い込まれた。

 欧州の再建計画案として、フランチャイズによる存続と、「バナナリパブリック」とのEC開発が検討されるという。



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