メンズカジュアルメーカーのジェノ(大阪市)は、1月に染色整理加工のソトー(愛知県一宮市、上田康彦社長)の子会社となり、商品開発について相乗効果を発揮し始めた。このほど開いた26年春夏物展では、シャツ主力の「ガリポリ」を刷新し、ソトーの技術やテキスタイルを活用した企画を盛り込み、上質なジャケットやパンツなどを加えた。
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ジェノは、事業承継や継続的な成長を目的にソトーの子会社になった。互いの強みを発揮することも目指していて、ガリポリの26年春夏物で、ソトーの加工技術を生かした生地を活用した新作を打ち出す。

ウール・モヘヤのストライプ地を使ったジャケット、パンツは、ソトーの技術を生かした光沢感やシャリ感、ハリのある風合いが特徴だ。これまではシャツが主力だったが、セットアップアイテムが加わることでトータルコーディネートも楽しめるようになる。

セットアップだけでなく、ウールジャージーの軽衣料などにもソトーのテキスタイルを積極活用する。中心価格はジャケットが4万円台後半、パンツが2万円台半ば。
来春夏に先駆けてさっそく、「25~26年秋冬物でもウールシャツなど、一部の商品はソトーのテキスタイルを活用したものを販売していく」(疋田勝久ジェノ取締役社長)と言う。
10月には、ジェノが、小売りなどの販売を担うジェノの子会社ジーステージ・ジャパン(東京)を吸収合併する。独自製品の販売をさらに強化するのが狙いだ。同時に、ソトーのメンズ「MOVB」(モーヴ)の事業についてもジェノへ移管する予定で、モーヴの小売り戦略をさらに強化していく。