ジーンズ洗い加工大手の豊和(岡山県倉敷市)は、石を使わない洗い加工「スラッガーウォッシュ」を開発し、5月から量産を開始した。特殊な加工剤を使って深みのある強いアタリ感を表現する技術で、汚泥や水使用量を大幅に削減できる。
従来のストーンウォッシュは、大量の軽石と水を使い、古着のような強いアタリ感を出すのにエネルギーや水を多く使っていた。軽石から汚泥が発生し、排水の浄化処理に時間とコストがかかるという課題もあった。
新開発したスラッガーウォッシュは、これらの課題を解決するサステイナブルな加工になる。安心・安全な繊維加工の認証「倉敷染」の基準も満たしている。国内外のジーンズ市場では、ストーンウォッシュや激しいダメージ加工の要望が増えているタイミングで量産加工を実現した。