メンズカジュアルメーカーの伊部(大阪市)はイタリア生まれのマリンカジュアル「シナコバ」21年春物で、ヨットのスピンネーカー(セイルの一種)を再利用したアウターを販売している。サステイナブル(持続可能)な提案の一つとして実現したものだ。
使用するスピンネーカーは、同ブランドの販売先でもある小樽港マリーナから廃棄予定のものを譲り受けた。解体、洗濯、陰干しした後、効率よく型紙を配置して裁断し、アウターにした。左胸にブランドのシンボルマークを水性プリントするなど、二次加工して仕上げた。一つひとつ配色が異なるなど、一点物としての特徴も楽しめる。4万8000円。
今回は約20着を生産。まず10着を、春物立ち上がりの2月から直営店で販売している。
これまでもサステイナブル関連として生産工程で出る端材などを活用し、職人が手作業で製品化したリメイクバッグを提案したことがある。今回の商品は、マリンを軸にライフスタイルを提案する同ブランドならではの打ち出しになった。