レディスニットの「カピエ」 国内産地の技術生かす

2018/05/25 11:00 更新


 「カピエ」はレディスのニットブランド。新潟を中心とする国内のニッターの技術を生かしながら、編物ならではの味のあるアイテムを揃えている。デザイナーの大島郁は、セントラルセントマーチン美術大学テキスタイル学科を卒業後、ニューヨークのデザイナーブランドで経験を積み、そのときにニットに強くなった。14年に帰国してブランドを立ち上げ、17年にはTokyo新人デザイナーファッション大賞プロ部門に入賞した。

 カピエは長く着られるもの、1枚で様になるシルエットとデザイン性、さらに着にくくないものを目指す。まずスタイリングをイメージして、バルキーなアイテムならその良さを、ハイゲージならきれいに決まるように作っていく。編み立ては国内だが、糸は主にイタリア糸を国内で染めて使う。

 18~19年秋冬は、プードルのようなボリュームあるニットファーのカーディガン、丸編みと横編みを合体したアシンメトリードレス、ひだにスリットが入ったプリーツスカートなどを出す。スカートとセットアップにできるカーディガンは、ネックラインのフリンジとたくさん並んだボタンがポイント。定番のプルオーバーは、ウエストから裾がぺプラムのように広がる形だ。インパクトあるものと、日常的でちょっとしたディテールや柄に目が留まるアイテムがある。プルオーバーが3万円台から、カーディガン、ドレスは5万円台から。

 百貨店での期間限定店、専門店への卸で少しずつ売り先を広げており、布帛アイテムも増やしていきたいという。これまでは秋冬コレクションだけだったが、次回から春夏物も作る計画だ。

横編みとジャージーを組み合わせたアシンメトリードレス


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