子供服メーカーは18年夏物でゆかたや甚平、パジャマの提案を活発化している。もともと地域の夏祭りや幼稚園や保育園の七夕祭りなどでゆかたや甚平の需要はあったが、着脱が楽で着崩れにくい女児ゆかたの登場をきっかけに、参入や提案強化の動きがある。パジャマは、お泊まり保育やお盆の帰省など「外出先で可愛いものを着せたい」という需要を見込んだ提案が盛んだ。
「保育園の七夕祭りは夕方から。着替えの時間がない中で、楽に着せられて、着崩れにくい女児ゆかたを当社がいち早く開発したのでは」というのはネブラ。「オーシャン&グラウンド」で、子育て中のデザイナーが、14年春夏展でワンピースタイプを打ち出し、初年度からヒットさせた。18年春夏展ではセパレートの女児ゆかたも開発。4800円。男児の甚平には帯をセットし、ゆかた風に見せた。4000円。
DILは18年夏物から、男児「ディラッシュ」でトロピカルと和風の格子柄の甚平と、女児「ラ・ポシェ・ビスキュイ」で初めてワンピース型のゆかたを作った。甚平は2900円。ゆかたはルピナスという花柄のプリントで3900円。
丸高衣料は全ブランドでゆかたと甚平を商品化。「カルディア」は、マルチカラーの生地で洋服っぽさを出す。この1、2年はベビーの需要が高く、ベビーの「キッズズー」はゆかたオールや甚平オールを出す。2300~3900円。
F・O・インターナショナル「アンパサンド」は、ゆかたや甚平の型数に増減はないものの、レースや格子柄をモダンにアレンジしたワンピースタイプの女児ゆかたや女児甚平、男児は人気のデニムと和柄が人気。2600~3900円。専門店向けの展示会では、中央メインのコーナーに集積して飾り、需要を喚起した。
保育園や幼稚園のお昼寝、お泊まり保育、帰省などで需要があるパジャマやルームウェアも好調だ。パジャマは1900円、ワンマイルウェア兼用のルームウェア2000円。ファストファッションに押され気味だったが、価値と価格のバランスを高めて復調した。
キムラタンはお泊まり保育の実需に特化し、17年盛夏物に続いてブランド横断でパジャマセット9型を提案する。すべて1900円。