車椅子の人にもきものを楽しんでほしい――きもの総合加工のきものブレインは、さくら着物工房(東京都調布市)主宰の鈴木富佐江さんと契約し、鈴木さんが考案した車椅子でも簡単にきものと帯が着用できる仕立て方法(特許取得済み)で加工した商品を発売する。
仕立て加工したきものと長襦袢(じゅばん)を車椅子にセットし、利用者が座って帯と一緒に着付ける「究極の簡単着付けだと思う」(岡元松男社長)。同社は障害者の雇用に積極的で現在27人を雇用しているが、その中に来年成人式を迎える女性がおり、きものを着て参加し楽しんでもらいたいとの思いから旧知の鈴木さんと契約した。
9月初旬にきもの専門店グループなどに紹介し、全国のきもの専門店にも随時広げていく。成人式だけでなく、高齢者が車椅子で結婚式に出席するなど幅広いシーンや世代での活用も想定。S、M、Lサイズで仕立て加工したレンタルも視野に入れる。加工代金は2万円程度の予定。「社会貢献事業の一環として取り組みたい」としている。