小松マテーレ 立体形成技術で新素材 透湿防水、肌離れよく軽量

2024/11/22 06:26 更新NEW!


生地裏側のフィルム部分に微細なドットを形成した「クアトローニEX」

 小松マテーレは、保有する特許技術を応用した新加工「VDRテクノロジー」(VDR技術)を使った素材の第1弾として透湿防水ファブリック「クアトローニEX」を発表した。11月から販売を開始、24年度中に3億円、3年後に10億円の販売を見込む。

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 VDR技術は、染色後の後加工で生地に立体構造を発現させるもの。自社技術や素材を見直す社内開発コンテスト「リ・クリエイション」活動を通じて、若手社員が発掘、新技術に磨き上げた。生地や、生地に貼り合わせたフィルムに高さ50~150ミクロンの特殊なドットを形成できる。

 通常の透湿防水加工テキスタイルは表地とフィルム、裏地の3層構造で機能を持たせることが多い。これをVDR技術で裏地を使わず2層構造で機能を発現させる。生地の裏側になる透湿防水フィルム(膜)に100ミクロンの微細で均一なドットを作り、立体構造にし、発汗時でもべたつかず、肌離れがいい快適な着心地を実現した。

 裏地が必要ないので軽量で、環境負荷も低減、ドライタッチで蒸れにくいのが特徴。クアトローニEXのブランドで自販、委託加工、輸出、国内販売の全方位で事業化する。用途はスポーツのほかファッション、ユニフォームなど。ドットで意匠も表現できるとしている。アパレル入り生地値は1メートルあたり2000~2500円。

特許技術を応用したクアトローニEXのアクティブウェア


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