クリエイティブディレクターのイワセマサアキさんが手掛ける「ラストネスト」は、黒を基調としたストリートスタイルの日常着だ。18年デビュー。タイダイやウォッシュド加工、レザー調の合成皮革など力強さを感じさせるテクスチャーを交え、ヒップホップカルチャーに通じる鋭さを持ったスタイリングを提案してきた。
2月13日にはブランドのアイデンティティーや成長の過程を伝える初のショーを行った。会場は、イワセさんが生まれ育った神奈川県川崎市の東扇島東公園のヘリポートエリア。幼少期からヒップホップの音楽に触れ、多くのアーティストに憧れを抱き、身近さも感じたことが洋服の仕事に携わるきっかけになった。ただ、幼少期の生活環境が厳しく、悪夢のような日々であったことから「悪夢と夢は常に隣り合わせで存在し、そのコントラストがブランドの根底」にある。
25年秋冬のテーマは「ナイトメアズ&ドリームズ」。ショーは、インダストリアルなムードの工業地帯を背景に、都会のヒップホップスタイルを見せた。終盤には、イワセさんの実弟で、ラッパーのYZERRさんとT-Pablowさんがモデルとして登場し、歌唱を交えて盛り上げた。
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